2012年8月18日土曜日

ThinkPad T530 フルHD液晶モデル


(ThinkPadというブランドは、他に比べてかなり異色の存在です。
  このブランドについてまとめておきましたので、
  まだご覧になってない方は先にコチラをお読み下さい。)

性能〔最小構成がCore i3-3110M。NVIDIAグラフィックス選択可。〕

連続高負荷にも耐える排熱・静音性

快適な作業性
  (目の疲れ難さと一覧性を両立させた液晶、優れた入力装置)

拡張性(後述)

などからしてこのT530 フルHD(15.6型)は、
真にデスクトップ代替が勤まる最小・最軽量ノートです。

(VAIO S15(15.5型)やレッツノート B11(15.6型)はT530より軽いですが、
  S15はに、B11はに問題があります。詳細は以下に記述します。

  3Dゲームや動画エンコードといった用途には、未だタワー型PCが無難です。)

T530は国内メーカー製ノートと違って、
15.6型でも日々の持ち運びに耐えうる堅牢設計になってますし、(米軍規格準拠)
6セルバッテリ+ウェイトセーバ構成なら重さも2kg台前半ですから、
自家用車での持ち運びなら何ら問題ないでしょう。

画面での表示サイズですが、
初期設定では文字サイズ「大きめ」になってますから、
一覧性重視なら「普通」に戻す必要があります。

「普通」でも、老眼の方以外がキーボードに手を置いて使う限り
数時間で慣れるでしょう。〔ドットピッチ0.18ミリ〕

液晶は非光沢なので、輝度抑えて使用する事で目の疲れを防げます
しかしギラツキがありませんから多少輝度が高くても疲れませんし、
そうする事で表示サイズの小ささですらカバー出来るのが圧巻です。

T530 フルHDの様な広色域液晶は、印刷用途の写真編集を目的としたもので、
LEDバックライトですから経年劣化も最小限と思われます。
海外製ノートに有りがちな品質のバラツキとも無縁です。〔シングルベンダ〕

広色域パネルは被写体を「実物以上に」鮮やかに表現しますし、
景色主体の映像なら動画にも迫力が出ます。

しかしWEBページなんかは訪問者の大部分が普通色域の液晶で閲覧する訳ですから、
ページ作成には外付モニタの併用をお勧めします。

肌色主体の動画でも、このモニタだけを見ている限り発色に違和感ありませんが、
寧ろ凡庸な感じです。明暗のメリハリで光沢液晶〔や非TN〕に敵いません。

ホームモバイルに丁度良い14~16型でフルHD非光沢液晶といえば、
国内メーカーでは

・VAIO S15(少なくとも写り込みはありません。以下、S15と記述)
・レッツノート B11(以下、B11と記述)
・エプソン Endeavor NJ5700E(15.6型。以下、NJ5700Eと記述)

があります。

T530 フルHDと上記3機種の内、
NJ5700Eの液晶は発色や上下視野角などで安物感が否めません。

そもそも液晶を非光沢にする一般的な狙いは

写り込みが無い為、輝度おさえて使える分、目が疲れ難い
印刷用画像を表示した場合の色再現性を高める

などで、特にT530 フルHD、S15、B11の3機種の液晶は、
白画面でもギラツキませんから、長時間のWEB閲覧に最適です。

印刷用ならAdobeRGBカバー率が重要になりますので、
ではT530 フルHDが他を引き離してます。
(ただしT530が謳う「95%」とはAdobeRGBカバー率の事ではなさそうです)

画面視野角はT530 フルHDやB11でもノートPCとして充分です。
S15は更に視野角に優れたIPS液晶を搭載し、
IPSにありがちな粒状感すら無い良質な液晶ではありますが、
何せディスプレイを135度開くとほぼ完全に排気口が塞がる機種ですから、
用途が何であれS15お勧めする方が居られるとしたら人格を疑います。

B11はT530より軽いのがウリですが、

・拡張性(IEEE1394も拡張カードスロットもドッキングも無し。Bluetoothも直販モデルだけ)
・堅牢性(落下試験たった30センチでしかも「非動作時(笑)」。キーボード防滴なし)

に課題があります。

B11は歴代レッツノートでは珍しく、液晶もキーボードも普通に使える機種ですが、
低価格モバイルの登場でPCを1台しか所有しない時代が終わってしまった以上、
この液晶サイズで軽さに特化させるのには無理があります。

最後にT530のお勧め構成ですが、
「プロセッサー」はCore i5がベストです。

T530ではプロセッサ構成による冷却パーツ変更はありませんし実際、
2コアの i7でさえ使い方次第では排熱が追い付きません。

ノートで小数派となってしまったIEEE1394端子はT530でも i7限定ですが、
T530ならExpressカード/34で代用させる手もあります。

一方、i3は i5の選別落ちなので機能制限あるにしても発熱は減りません。

「グラフィックス」の選択では、
安定動作重視⇒「インテル HD グラフィックス 4000」
マルチモニタCAD用途⇒「NVIDIA NVS 5400M Optimus グラフィックス(1GB)」
と選びましょう。
〔省電力時のNVIDIAオフを謳う「Optimus」ですが、
  完全に無効にするにはBIOSレベルでの設定が必要だからです。〕

T530はDVDドライブの代わりにセカンドHDDを内蔵できますし、
付属ソフトで自動バックアップ出来ますからデータ保存用としても抜かりありません!

直販カスタマイズで高速な「ワイヤレスLAN アダプター」を選択できるのも魅力です。
快適性を犠牲にしてまで数千円ケチるモデルじゃありませんから、
WiMAX内蔵が必要なければ「インテル Centrino Ultimate-N 6300」を選んで下さい。
(ただし速度を最大限発揮するには対応ルータが必要です。)